革盛工房

レザークラフト関連 ハンドメイドの作品を作業工程ごとにアップしています。不定期更新

エイジング前の日焼け処理に関すること

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注)両方とも同じ生成り牛ヌメ革から
  作成した痛財布です。


今回はエイジングによる色の変化ではなく
エイジング準備の
日焼けによる変化を
アップします。

上の画像・・・
エイジングもしてないのに
変わりすぎですね。

エイジングではないから
独特の艶めかしいツヤが
でていませんが
良い色です。

もはや多少の傷やシミは
分からないぐらいですね。

さて考察を

革製品、特に生成り牛ヌメ革を
使い始める場合に
きれいにエイジングを
するために日焼けをすることを
一般的にすすめています。

(ここからは私見になります。)
日焼けの目的は、均一に革に
ダメージを与えることにあると思います。

使用当初の生成りヌメ革は
特に傷やシミが付きやすいです。

使い込むうちにダメージに強くしなやかに
成長する特徴があります。

使い込むうちに、傷やシミが
付きにくくなるというよりは
目立たなくなるという気もしますが。

さてでは、日焼けはなぜするか?

私見では傷や使いシミがつく前に
強引に均一にダメージを与えて
エイジングをすすめて
汚れや傷が目立たなくする目的が
あるとおもいます。

実際に革製品を使うと
折り曲げた財布の内側や
留め具の重なり部分などは
普段ダメージを受けないので
色が変わりません。

逆に留金付近の開閉部や
握り込む中央部
ポケット内で擦れるコバ付近は
早い段階でエイジングが
すすみマダラ模様になります。

まぁ三年もすれば
濃い飴色に全体が変わるので
きになりませんが
はじめの1年ぐらいは
(汚れもアジ)というには
汚い時期が続きます。

しかしこれは日焼けで
ある程度は解決します。
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日焼け前と後の変化を比較できます。

同じ生成り牛ヌメ革とは
思えないほどで、茶色に
染色したような色合いです。

で、考えてみたのですが
作る前に素材の生成りヌメ革を
日焼けさせてから作業した方が
良いかな?と思う次第で
実際に痛財布でやってみました。

ステンシルシートで
ロゴ入れもしたので詳しくは、
別にアップします。
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しかしまぁ
日焼けしてオイルを入れると
ハリのある肌合いに仕上がりますね。
水着には向きませんが。

私は日焼けは
クルマのダッシュボードで
行います。

無風、高温、乾燥、安全

しかしながら夏場など
1日で真っ黒

今回は春先でして
気温も低くて1週間かかって
今の色です。

夏なら1日なのですが。



これからも
エイジングは資料を残していきたいものです。

年季がかかるため、けっこう楽しめます。

ではまた